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横沢入ホタル類生息状況

目次
横沢入各谷戸のホタル類確認状況
各谷戸の環境とホタルの生息状況


横沢入各谷戸のホタル類確認状況


 この表に書いてあるのは、網を振るなどの調査ではなく目視できたものだけ記してあるので、表では×になっている場所でも網を振った調査をすれば、オバやクロマドの成虫は多く見つけることができると思う。



確認 ○ 未確認 ×  未調査 △   幼虫/成虫

  釜の久保 荒田の入 宮田西 宮田東 下の川 下の川南 中央上 中央下 草堂の入 富田の入
ゲンジ ×○ ×× ○○ ○○ ○○ ×○ ×○ ○○ ○○
ヘイケ ○○ ×○ ○○ ○○ ○○ ×○ ×○ ○○ ○○
ムネクリイロ ×× ×× ×○ ×× ×× ×× ×× ×× ○×
カタモンミナミ ×× ×× ×○ ×× ×× ×× ×× ×× ××
クロマド ×× ×× ○○ ○× ×× ×× ○○ ○× ○×
オバ ×× ×× ×○ ×× ×× ×× ×× ×○ ×○



調査の3年間で確認できた種である。ゲンジ、ヘイケでは、00年には確認できなかった谷戸もあり、その点の説明は後の『谷戸別総数』を参照していただきたい。

なお、陸生ボタルは調査時に確認したものと、確認した人の話を聞いて記入した。





各谷戸の環境とホタルの生息状況

@釜の久保  
 数年前まで耕作をしていた。99年まではシロの部分に水が残っており、ヘイケの幼虫が確認できたが、今は水が余りなく乾燥している


A荒田の入 
 休耕田で、水量は不安定。淡水棲貝類もあまり見られず幼虫の確認も、ほとんどなかった。


B宮田西   
 雑木林に囲まれている谷戸、シロと水路は年間通して水があり、植生はセリやミゾソバが多く見られる。三年間の調査では、変化は少なく幼虫の確認数も安定していた。


C宮田東    
 この谷戸も雑木に囲まれている。雑木の部分で多くのクロマドの幼虫を確認できた。シロの部分は多く水を含み土壌がかなり柔らかい。また、水路の崩壊が激しくシロとの区別が難しい場所がある。しかし、ヘイケ、ゲンジとも幼虫は比較的多く確認できた。成虫もこの谷戸では多く見ることができる


D下の川    
 雑木と二次林に囲まれた谷戸、二つの谷戸にわかれている。(調査では手前の部分のみ) 水路とシロは安定した水量があり、淡水棲貝類も多い。そのためか、幼虫、成虫の確認数も多い。

E下の川南   
 シロの部分には落ち葉が積もり、土壌も柔らかい。全体的に歩きにくく、夜の調査では危ないため、この谷戸は調査できなかった。しかし、手前の葉の部分にはクロマドの幼虫を確認することができた。

F中央上   
 中央部には人工池(トンボ池)がある。田や水路の復元した部分には、淡水棲貝類も見られるようになった。ゲンジ、ヘイケの成虫はヤナギの部分などに多く確認できたが、幼虫はほとんど見つけられなかった。

G中央下    
復元した水路が通り、ゲンジの幼虫を見つけることができた。ゲンジ成虫も多く見ることができる。

H草堂の入 
 大きな谷戸で植生も多種、スギに囲まれている。シロの部分にはミゾソバ、セリが多い。ヘイケの幼虫の確認は上部にかたまって見られた。復元した水路は水量も安定し、多くのゲンジの幼虫が確認できた。今回の調査で変化が大きかった谷戸である。


I富田の入  
 数年前まで一部で耕作していたが、今は乾燥化が進み水量が不安定。この谷戸全体を見ても荒廃が激しい。水路部分ではゲンジ幼虫は確認できたが、ヘイケ幼虫は年々確認数が少なくなった。ここでは、谷戸の奥に向かう農道で、ムネクリイロボタルの幼虫を確認した。なお、クロマドの幼虫は、この谷戸で一番多く確認できた。


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